2021年
八代市
この住宅の計画は2015年からスタートし、別の敷地で設計完了していたが、2016年の熊本地震で中断。
そして5年後、敷地を仕事場の駐車スペースに変更して新居が完成しました。
建築概要
住宅
鉄骨造3階建て
太陽熱空気集熱パッシブソーラー
この住宅の建設については、以前から計画を進めていましたが2016年の熊本地震で中断せざるをえず、3年越しに再開したという経緯がありました。
そんな中で施主の強い思いがあり、プランニングは住み手と二人三脚での設計になりました。
こちらの仕事場も風設計室の設計で、太陽熱空気集熱のパッシブソーラーを取り入れたところ、快適で光熱費の節約になったという事で、今度の住宅にも取り入れて欲しいとの要望がありました。
しかし敷地の南側には仕事場があり、北側隣地は福祉施設、西側はオフィスビルが建っていて、日照的に厳しい環境でした。またパッシブソーラーは基本的に1階床下の基礎(土間コン)を蓄熱体として利用しますので、1階ピロティの鉄骨造での床下蓄熱はイレギュラーな形です。
3階建て屋根面での太陽熱空気集熱のシミュレーションや、2階の床下に蓄熱層を作るなど、普段とは違う工夫が必要になりましたが、竣工後は無事に集熱できています。
建築基準法上も、仕事場と同一敷地内に建てる住宅ということでの制約が多く、中でも一番の問題は仕事場(RC造)と住宅(鉄骨造)を接続するか分離するかでした。 住み手は建物がつながっている方が使い勝手が良かったのですが、この事で法的な制約とそれによる建築費が大きく変わるため、住み手とじっくり話し合い、別棟としました。
また日影規制をクリアする必要もあり、建物高さや階段の位置など建築基準法的には難解な設計になりましたが、出来上がったものは住み手にも喜んでもらえ、ほっとしています。