太陽熱空気集熱パッシブソーラーについて 4/4

(できれば初回から読んでください!)

これまで3回に分けてパッシブソーラーについて説明してきましたが、太陽熱空気集熱パッシブソーラーは東京芸術大学の(故)奥村昭雄名誉教授と施工者、設計者、技術者が集まり、知恵と工夫で発展してきたものです。

奥村教授発案の太陽熱利用技術を発展・普及させるため、1987年にOMソーラー協会が発足し、35年が経過しました。
この技術の特許がきれた現在は、OMソーラー㈱ 環境創機㈱ 手の物語㈲など数社が、それぞれにシステムに工夫を凝らししながら活躍し、全国で住宅や施設建築に取り入れられています。

空気集熱パッシブソーラーのサプライがOMソーラー1社だった頃と違い、現在ではハードの部分を自由に選べるようになり、風設計室では環境創機㈱の「そよ風2」を採用することが多くなりました。
太陽熱空気集熱パッシブソーラーを採用し四半世紀を経て、厳しい屋根熱環境や機械類の耐久年数を考えたとき、メンテナンスの容易さが一番大切だと痛感した結果です。

集熱ユニット

「そよ風2」は仕組がとてもシンプルで、自分たち(設計事務所)と職人さんで対応できる範囲が多いため、安心感があります。

パッシブソーラーの住宅は床下蓄熱の機能があっての平面や空間構成で設計していますので、メンテナンスは欠かせません。

集熱ユニットから立下りダクトへのつながり

つい最近も、20年前に設計した住宅2軒のパッシブソーラーの集熱が不調だったため、「そよ風2」で機械部分の取り替えを行いましたが、結果は良好です。

住み手ご家族からの「また暖かくなったよ」の嬉しそうな声は、「暮らしの楽しさが戻ってきた」と聞こえます。

これで一旦、太陽熱空気集熱パッシブソーラーの話を終わりますが、読んでくださった皆様はどう感じられたでしょうか?

このシステムを考案された奥村昭雄先生も、この技術が日本中、世界中の誰もが使えるものになることを望んでおられましたし、それはもちろん私たちも同じ気持ちです。

何か気になるところがあれば、風に頼むとか、頼まないとかではなくて、どうぞ遠慮なくお問い合わせください。

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